今年からスタートしたHumanFaqは、「場をデザインする」がコンセプトのコミュニティ。
最初は私を含め、リサーチャーとプロデューサーの3人が出会ったことで、
場作りやファシリテーションで悩んだり、困ってるけど相談できる場所や人がいない、、孤独!
だったら「寺小屋」的な場所を作ればいいじゃない!と始まった小さな集まりでした。
今はお互いに違う領域で共感し・尊重できる人が10人ほど集まって相談したり実践を繰り返すLAB的な場として活用できたら、と月一で集まりを設けています。
ログは非公開でとっていこうかなぁとも思ってたんですが、
毎回良い気づきや問いかけがあるので個人ブログにてログがてらリフレクションを書く事にしました。
主観的インタビューからのアイディア発想
2017年9月12日は、もう何回めの集まりだろう、、
テーマを「主観的インタビューからのアイディア発想」として、私を含め4人が集まりました。
「新しい切り口の発想」を出す為に、まずは一般論ではなく「主観的な想いや感情」をインタビューで拾い集めて、特徴的な部分を見つけたり、足りていない(未充足)部分はないか?を深堀していき、そこからインサイトを掘り下げ発想の種をみつける > インサイトに紐付いたアイディアを出していけばないか?と進めていきました。
最近よく耳にする「デザイン思考」でも、ユーザーリサーチなどの調査・分析フェーズで実施される内容に近しいです。
最初用意していたテーマは「週末の料理体験」だったけど
最初私が用意していたテーマは「週末の料理体験」でした。
おうちで料理するご飯のことをさしてます。食事は誰もが身近な行為だし、価値観やライフスタイルが見えやすいものだなぁと思ったからです。
が、「週末の料理体験」ってテーマをぽんとだしても、なかなか考えにくい様子...
そこで、メンバーのNさんが以前参加されたセミナーでの話をしてくれて、ちょっと路線変更をしました。
「家族で団欒する鍋」と「一人で食べる鍋」
そのセミナーでは、
- 家族で団欒する鍋
- 誰もがなんとなく同じようにイメージするほんわかする家族風景(で、一般論によりがち)
- 一人で食べる鍋
- 個人の趣味嗜好が現れやすい主観的な風景(エクストリームで特徴が出やすい)
を比較して、行動やインサイトを広げて拾っていったとのこと。
ここで、一般論と主観を比較することで二つの間には違いがあることがわかりやすくなるので発話もしやすくなる。
たとえば鍋体験と焼肉体験を比較する、のだったら体験している対象が異なるので「一般」と「主観」の比較にはならないので、また違った切り口のインタビューになっていく。
そこでテーマを、主観的価値観が浮き彫りになるような「平日でかつ一人の料理体験」にスポットを当ててインタビューに変更しました。
価値観やライフスタイルの違いが浮き彫りになった、、
軽くインタビューをやってみただけでも、3つの切り口に分けられました。
こんなに違うなんて、、ってお互いびっくりしながら、そんな料理の楽しみ方があるのか!と発見があって面白い、、(内容に関しては割愛w)
自分の心の内を語れる人は、他人の心の動きも引き出しやすい?
ここでも感じたのは、自分自身の価値や未充足ニーズを言語化できる人っていうのは
他者のそれらも言語化しやすかったり、引き出しやすかったりする、ということ
あとは、自ら前に進んで言語化して披露することで、他の人も言いやすい雰囲気になるのは明らかだったな。。あの場の感じは面白い
インサイトに近づく「問いかけ」って?
今回はえいやっ、でインタビューシートも作らずにフリースタイルでインタビューをしあったのですが、きちんと設問や問いかけはある程度事前に用意しておいたほうが良さそうです。
というのも問いかけ方によって、拾える言葉の質がかなり変わってきそうだから、、
たとえば、
「AとB、どっちを選ぶ?」
「Bです」
「なぜ?」「Bのほうが機能的だと思ったので」
この問いかけだと、
- なぜAが選ばれなかったのかがわからない
- Bを本当に選びたかったのか?ネガティブな面はなかったのか?
- 本人が思っていることがあっても、質問をなげかけられば答えられない(余白がない、、)
ようなことが起こりえそう
問いかけの仕方を変えてみると
「AとBを比べて、どう感じている?」
「AはXXXXで、BはZZZZだなって感じている」
「AとBで足りないものがあるとすれば、それはなんだろう?」「Aはもっとここがこうだったら、Bは機能も足りているし。でも値段が高かったらどうだろうな〜」
これは、「未充足なところはないか?」「どんな印象をうけているか?」を広げて聞いていくことを考えてみた。より広がりがある問いになると思う。
会話を想像して「答えの予想がつく質問」は愚問
ここでもNさんが面白い話をしてくれていて、
一度会話をシミュレーションしてみて、相手の答えが想像つくようなら、それは良い問じゃない。
良い問を投げれる人は一度それをやってみてる、らしい!と。。
だからもしかしたら上に書いた私の問いかけも、想像がつきそうならばよくないのかも。
とはいえ、急に深堀する内容でも答えるのが難しくなってしまって「うーん」と考えさせてしまうのもよくないんだろうな、、とかとか
だから言葉に頼るのではなくて、絵に描いてもらうとか、コラージュをしてもらうとか、写真を見ながら話すとか、無意識を引き出すような工夫も必要なのかも
参考になりそうな記事かこちらで、ここでは問いへの解をアウトプットし表現することの可能性にも触れられていて、他者とのインタラクティブな問の広がりを期待できるなと思いました
ワークショップにおける『問い』の多様性~ビジュアルファシリテーターの現場と学びから~
ワークのゴールによって切り口が変わる
当たり前なんですが、アイディアの利用目的やプロジェクトのゴールによって深堀していく切り口が変わる、、未充足をみつけたいのか、今まで知らなかった価値を見つけたいのか、とかとか
ゴール設定を明示化しておくのはめちゃ重要っぽい
まとめ
- 主観的な嗜好・本当は足りていないものを一度外に出して、比較することで「違い」や「気づき」が見えやすい
- 問いや考えを表現してみることで、インタラクティブに会話や頭が動き出す(体感的なものだけれど、、)
- 「良い問い」とは想像がつかないもの
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